寝違えの首痛から肩~腕の痺れになってしまった会社員さん
Hさんは40代半ばの営業職の会社員。
今年になって転勤で高崎の支社に赴任されて、引き継ぎなどで忙しくバタバタしている時に、寝違えのような首の痛みが起きてしまいました。
「そのうち治るだろう」と思ってそのままにしていましたが、しばらくたっても痛みが引かないため、近くの治療院へ通っていたそうです。
ところが度々マッサージを受けていると、今度は肩から腕にかけて痺れるような痛みを、感じるようになってしまったそうです。
その後心配になって病院を受診したが、病院の検査(MRI)では『異常なし』と云われ、
湿布と鎮痛剤を処方されました。
湿布と痛み止めでは1カ月程経っても症状に変化が無かったため、ネットで当整体室を探して来室された。
初回来室時のHさんの痛みの出方を確認すると、
首や肩・腕などを動かしても痛みは強くならない、
首・肩は常に重いような痛みを感じている、
痛い側の左手は握力が落ちている(力が入りずらい)、
肩から腕にかけてピリピリとしたシビレ感・痛みが出る、
状態です。
当初の寝違えのような首の可動痛は無いようでした。
首から肩甲骨周辺・上腕部・前腕部の筋肉を触ってみると、特に肩甲骨上辺(肩甲挙筋や棘上筋)と腕全体に、強い硬直が感じられます。
肩甲骨上辺(肩甲挙筋や棘上筋)をチェックしながら、今までの治療についてお聞きすると『そ~なんです。そこを重点的に揉まれたんです』とのこと、かなり強揉みの治療院へ行ったようです。
座った姿勢・寝た姿勢で各関節の可動域を検査して、Hさんにも覚えておいてもらいます。
「強い刺激の施術はしませんから、安心して受けて下さい。」
とお話ししてから施術を始めました。
10分ほどで体幹の歪みが取れましたので、施術前に確認した各関節の可動を確かめていきます。
『あれッ 動きますねぇ。こんなにソフトで良いんですねぇ』
『イエイエ この位でないといけないんです。
おそらくHさんの身体は強い刺激で防御反応が起きてしまい、上手く自然治癒のシステムが動かなくなってしまっていたんです。
その防御反応を起こさないように身体を調整しないといけないです。』
なんて話しながら更に四肢(足や腕)の施術をします。
ひと通り可動制限を解除した後、もう1度施術前の確認をしてみます。
『今は大丈夫みたいです。』
良かったですね、セルフエクササイズをおさらいして初回は終了しました。
Hさんも熱心にセルフエクササイズに取り組んでくれたおかげで、その後2回(計3回)でHさんの症状はすべて解消することができました。
Hさんの首から腕にかけての痛みは、当初は疲労などから来る寝違いかと思いますが、その後の強い刺激による治療で身体に防衛反応を起こさせてしまい症状をこじらせてしまったと思われます。
クライアントさんは強くやってもらった方が効く様な気がしたり、長時間やってもらった方がいいような気がするようですが、当室では、よりソフトな刺激で、より短時間に施術した方が、身体に負担が少なくスムーズに改善すると考えています。
過ぎたるは及ばざるが如し、です。