勢い良く座ってから?半年以上続く尾骨痛の小学生 1
立ったり座ったり、歩き始めで尾骨周辺が痛いKさん(小学生・女子)
去年の夏に勢い良く座って臀部を打撲?してからの症状です。
病院でMRIを撮って尾骨の変位を指摘されましたが、お薬の処方では改善しませんでした。
時間の経過で少しずつ緩和したそうですが、ここ2週間くらい痛みがぶり返してしまったそうです。
来院時の症状は
立つ動作・座る動作で痛い
座っていても痛い
寝ていても痛みで熟睡できない
状態でした。
施術
最初に「尾骨の変位」による痛みか確認するために、尾骨の関節動作法を行います。
「あれっ 痛み軽い!ほとんど痛くない!!」
尾骨の変位による痛みのようです。
お母さんにやり方をレクチャーし、Kさんにもセルフでやる方法をお教えします。
お母さんもKさんのセルフでも、ほぼ痛みは消失しますが、良い状態が長持ちしません。
尾骨は柔らかい部位なので変位しやすいとは言え、これほどすぐに痛みが戻るのは、他の原因があるからです。
ここから真の原因探しが始まりました。
左横向け寝以外は痛みがあるので、左横向け寝で施術を始めます。
まずは尾骨・臀部周辺の圧痛を筋膜の繋がりを利用して解除していきます。
下部腰椎近辺の圧痛も解除していきますが、こちらはすっきり取れません。
うつ伏せになれるようになったので、再度下部腰椎・腰背部の左側の圧痛を取っていきます。
下肢外側・臀部と検査していきますがヒットしません。
これはもう尾骨の問題では無さそうです。
楽器演奏を習っているそうで、腕は疲労が溜まっていそうです。
上肢を検査していきます。
腋下、ヒット!
上腕、ヒット!
前腕も手掌も下部腰椎の圧痛がヒットします。
痛みの機序ははっきりしませんが、筋膜を介して尾骨の変位を固定化しているのかもしれません。
遠位のポイントから緩めます。
一度起き上がってみます。
起き上がり動作は良いが座って上体が乗るところで痛みが出ます。
尾骨の関節動作法を行っている時は痛みはありません。
これも上肢をチェックしていきます。
やはり上肢に疼痛誘発動作をかけると痛みは取れます。
座位で更に上肢・前胸部を緩めます。
これで立ち上がり・腰かける動作での痛みが解除できました。
安定させるには日頃からセルフエクササイズをしてもらい、良い状態を維持してもらう必要があります。
セルフエクササイズ・注意事項を説明し次回としました。
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