「有痛性外脛骨」で練習を休んでいる小6の野球少年 1
偶々でしょうが「有痛性外脛骨」の相談が3名続きました。
そのうちのお一人、Y君は小6の野球少年です。
チームの練習が本格始動した2月頃から、練習中に右内果下辺りが痛くなり、接骨院で「外脛骨があるので痛みが出ている」と言われたそうです。
湿布や電気治療を受けていますが、なかなか改善しなかったそうです。
その後に受診した病院でも「有痛性外脛骨」と言われ、無理をしないよう指導されたそうです。
ネットで「外脛骨」で元気が一番整体室がヒットして、来室されました。
来室時の状態は
歩行時に右足に体重がかかると少し痛い
走る・ジャンプするは痛くて出来ない
右内果下に圧痛がある
状態でした。
1回目
最初に内果下の圧痛を解除して「外脛骨のせいで痛い」訳ではないことを、親御さんにも本人にも体感してもらいます。
圧痛箇所を確認し、圧痛が取れる箇所を探していきます。
多くの場合、脛骨内側で取れることが多いのですが、Y君の場合も脛骨内側の硬結を処理すると痛みが大幅に軽減できました。
これでY君の「外脛骨による痛み」も当室で改善可能だと確認できました。
ここからは通常の施術手順で施術していきます。
脳脊髄液の循環を調整し身体の疲労を取っていきます。
付き添いの親御さんからは「もう1か月近く練習してないのですが、疲労が残っていますか?」と質問がありましたが、論より証拠、循環調整をする前と後では、素人さんが見ても分かるくらい関節の可動域が改善します。
筋筋膜性の症状を訴える人の場合、ただ練習を休んでいるだけでは疲労は抜けておらず、積極的に体液の循環を促す必要があります。
その後は下肢を中心に筋膜の滑走性を取り戻すように筋膜をリリースしていきます。
一度立って足首の痛みを確認します。
「さっきより良いけど、まだちょっと痛い…」
立った時の痛みは体幹部の深層筋の影響が考えられます。
疼痛誘発動作で反応の有った腹部の深層筋を緩めると
「だいぶ痛くなくなった、踏み込む動きでちょっとだけ痛い」
体幹部の深層筋では反応は無くなったので、足関節ねんざの時のように関節動作法をかけていくと
「もうそんなに気にならない」
ジャンプ・着地でも大丈夫とのことでしたので、初回はここまでとしました。
安定するまでは数回(3回から5回程度)かかる場合もありますが、セルフエクササイズをしっかり行い早期復帰を目指しましょう。
当室では有痛性外脛骨の痛みは、外脛骨が原因ではなく足首周辺の緩みと体幹から下腿内側の筋緊張と考えています。
したがって外脛骨があっても痛みは改善しますし、スポーツを行っても問題ありません。
しっかりセルフエクササイズを行い、身体の正しい使い方を覚えれば、ほとんど再発のリスクもなくなります。