走るとカカトが痛いシーバー病の中一野球部 1
走ると痛い・歩くのも違和感があるK君(中1・野球部)。
4月後半くらいから練習後に左カカトが痛くなり、病院での診断は「シーバー病(かかとの成長痛)」でした。
お医者様に「成長痛なので時期が来れば自然と治る」と言われ、湿布を処方されていました。
その後は走っても痛みが出るようになって、練習後は歩いても痛いそうです。
チームメイト(先輩)のご父兄の口コミで来室されました。
来室時の痛みは
走るとと左カカトが痛い
カカトに圧痛がある
普段は歩くのは違和感程度だが、練習後は歩いても痛みがある
状態でした。
施術
検査をすると骨盤・脊柱・肩の外転・ひざ倒しで硬さ・動きの悪さを感じました。
中学の部活で練習するようになり、練習がハードで疲労があるようです。
最初に脳脊髄液の循環を調整し身体の疲労を抜いていきます。
右肩の外転とひざの右倒しで左腰に突っ張り感が残りました。
まず左腰のツッパリ感の原因を探していきます。
疼痛誘発動作でアキレスと内側クロスポイントで反応がありました。
体幹から遠いアキレス腱周辺を緩めると左腰の引き攣れも解消し、右肩の外転制限も解除されました。
次に非荷重時の左かかとの圧痛を取っていきます。
筋膜ラインに沿って検査していくと、脛骨内側と内転筋群・腹部の深層筋で反応がありました。
脛骨内側の圧痛と腹部深層筋をリリースすると、非荷重時のカカトの圧痛は取れてくれました。
これで一度立ち上がって再検査します。
足踏み程度は大丈夫でしたが
「ジャンプをするとまだ痛い」
カカトに強く荷重すると少し痛みが残るようです。
立位のまま疼痛誘発動作で確認すると、腹部の深層筋でまだ反応します。
立位で腹部の深層筋を刺激して緩めると、足踏みをしてもカカトの痛みは再現しなくなりました。
アキレス腱・腹部深層筋のセルフエクササイズをおさらいして次回としました。
新しい環境(チーム)で練習するようになると、ついついオーバーペースになりがちです。
特にこの年頃は個人差が大きいので、一律のトレーニングだと負担が強すぎる子もいます。
きめ細やかな対応が求められますが、選手もしっかり自身のコンディションを把握する必要があります。