野球肩?野球肘の中学生 1
野球肩・野球肘で来室のK君(中学生)
数年前にお兄さんのシーバー病・種子骨炎が改善した縁で、今回はK君の野球肩野球肘の相談です。
これまでも時々肩肘が痛むことはあったそうですが、2~3日で改善していたそうです。
が今回の肩痛ひじ痛は1か月くらい痛みが取れないそうです。
来室時の状態は
投球時・コッキング期辺りで右ひじ内側が痛い
仰向けで寝ている時に肩前部に圧痛がある
状態です。
その他に右ひざ下部にオスグットの後遺症の圧痛があります。
(屈曲で痛みはないが左右差が見られる)
(施術〉
どの様な動作でどのように痛むか確認すると、体幹の回旋・胸が張れないなどにより、肩の可動域を超えて肘を後ろに引いているように見受けられます。
コッキング期に体側を超えて肩肘を後方に引くと、肩肘の負担が強く故障の原因になりかねません。
先ずは体幹の回旋を調整していきます。
下腿部・アキレス付近を緩めスムーズさを取り戻しますが、今一つな感じです。
足根骨を調整してみます。
これでペタンとスムーズな感じです。
次に胸郭の調整です。
胸肋部の関節包を調整し、鎖骨を調整するとシャドーでの痛みはだいぶ軽減します。
次は手根骨を調整するとコッキング期のひじ痛はほぼ消えます。
最後は仰向けの時だけ起こる鎖骨下・小胸筋付近の圧痛です。
何処が悪さをしているか検査していくと、腋窩の前鋸筋上部で反応があります。
前鋸筋を緩めると鎖骨下・小胸筋付近の圧痛も消えてくれました。
前胸部の圧痛が消えるとコッキング期のひじ痛も消失しました。
痛みをだましだまし練習をしていると(彼の場合右ひざのオスグットの痛み)体幹・胸郭の可動を悪くしてしまって、結果肩肘に負担を掛けるフォームで投球していたと思われます。
だましだましと思っても身体は騙されていませんでした。
注意事項を説明し次回としました。
