歩くとカカトが痛い30代の男性 1
2022/01/25
歩くとカカトが痛いMさん(30代男性)。
日頃から訓練を欠かさない、国民の生命・財産を守る公務員さんです。
半年くらい前からランニングの後に左のカカトが痛くなり、現在では歩いても痛みが出るようになってしまいました。
病院での診断は「足底腱膜炎」で、接骨院で電気治療を受けていますが、少しずつ症状は悪化しているように感じているそうです。
職場の先輩の紹介で来院されました。
来院時の状態は
歩くとカカトが痛い、
カカトを押すと圧痛がある、
起床直後は痛みが強い
状態でした。
検査をすると骨盤・脊柱は硬く、訓練の為か、筋肉も緊張が強い状態です。
最初にカカトの圧痛の処置から行います。
筋膜のつながりを辿りながら下腿部の筋筋膜を刺激すると
「痛みが軽くなってます。」
ご自身でもポイントを探しながら圧痛が軽減するのを確認してもらい、セルフケアで行うように説明しておきます。
施術台に仰向けになってひざ倒し(腰の回旋)・股関節の屈曲開排を確認していきます。
やはり左の股関節は動きが悪くなっています。
脳脊髄液の循環を調整して、疲労を取っていきます。
ひざ倒しはまずまずになっていましたが、左の股関節の動きはもう一息です。
疼痛誘発動作で施術ポイントを探していきます。
アキレス・ハムスト・腹部の深層筋で反応がありました。
遠位のポイントからリリースしていくと、股関節の動きもスムーズになりました。
仰向けではカカトの圧痛も取れていましたので、起き上がって足踏みをしてもらいます。
「結構いいですが、続けて足踏みしていると段々と痛みが出ます。」
足踏みを続けながら疼痛誘発動作をかけていきます。
腹部の深層筋と腰背部の深層筋で反応がありましたが、腰背部のほうが痛みが軽減するそうなので、立位で緩めていきます。
「だいぶ良いです。最初10の痛みが今は2か3くらい。」
深層筋の弱化を疑い、腹部と腰背部の深層筋を強化していきます。
足踏みをしてもらうと
「ほとんど痛くないです。」
その場で軽くジャンプをしてもらうと
「10の痛みが1くらい。違和感がある程度です。」
日頃から身体を動かしているので、刺激に対する反応も良いようです。
起床直後の痛みは自宅で確認してもらうこととして、初回の施術は終了しました。
深層筋のセルフエクササイズをおさらいして次回としました。
これまでの経験から、痛みが軽減し安定するには数回の通院が必要なことが多いですが、しっかり改善すれば再発のリスクも軽減します。